大正時代の大火跡か
焼失陶器店近く多量の器片発見
市がきょう調査 沼津の工事現場
沼津市魚町の県道工事現場で、地下約八十㌢の層から多量の陶器のかけらが発見された。現場前にある陶器店が明治-大正暁代の大火で焼失した時に捨てられた陶器の破片とみられ、当時の町並みなどを示す資料として二十二日、市文化財センターが収集、調査することになった。
陶器のかけらが見つかったのは、狩野川と平行した県道・沼津港線(通称・さんさん遡り〉で行われている道路舗装・補修工事現場。破片は深さ約七十-八十㌢の層で見つかり、周囲の土は焼けたように赤くなっている。
かけらが見つかった通りの前には明治元年創業の陶器店「いせう」(須歴満代表)があり、現場からは当時の陶店の名「伊セ卯」が焼き付けた萬古燒のせん茶茶わんも見つかった。
沼津市内では明治から大正にかけて数回の大火に見舞われた記録があり、「(かけらは)大正二年の沼津大火の時のものでは」と須磨さん。
調査では、同店の当時の品ぞろえから当時の流通の様子なども推察できるとみられ、
調査の成果が期待されている。
【静新平成8年(1996年)5月22日(水曜日)】
0 件のコメント:
コメントを投稿