富士急百貨店ビル(沼津)解体始まる
商都の象徴市民ら惜しむ
商都・沼津の象徴的な商業施設の一つとして半世紀以上にわたり親しまれたJR沼津駅南口の富士急百貨店沼津店ビルの外壁解体工事が、今月から始まった。周囲には作業用の足場が組まれ、名残惜しそうに眺める市民の姿も。富士急行によると、工事は年末ごろまでを予定している。
同百貨店は1965年に開業し、鉄筋コンクリート造りで地上6階、地下1階建て。老朽化に伴う解体で、昨年12月から天井や床を取り壊したり、設備を撤去したりするなど建物内部の作業に取りかかった。外壁の解体が始まり、通行人にも工事の様子が分かるようになった。
辺りには作業音が響き、立ち止まって写真撮影する市民もいる。同市の無職男性(73)は「子どもがまだ幼かった頃、休日によく買い物した。家族だんらんの思い出の建物がなくなるのはさみしい」と、ガメラのシャッターを何度もパシャリ。長泉町の50代主婦は「沼津の中心市街地の衰退を日頃から感じていた。新しい施設に生まれ変
わり、再びにぎやかな場所になってほしい」と期待した。
富士急行は解体後の跡地利用を未定としている。今後本格化する同駅周辺の鉄道高架化事業を見据えて検討を進めるという。百貨店解体に伴い、1階にあった富士急シティバスの乗車券や定期券などの販売窓口は隣接する沼津商連会館第一ビルに移転。同社バスの発着所も今月1日、同駅南ロバスターミナルなどに移っいる。
(東部総局・薮崎拓也)
【静新令和2年4月20日(月)朝刊】
※ 昭和40年12月1日 富士急名店会館開店 「明二日いっせい開店の沼津駅前富士急名店会館は、東京、横浜など全国にその名を知られた老舗、有力店が八十店近く出店するが、当沼津市内からは、太陽堂ヵメラ店、丸一高橋、杉浦洋服店、増山食品、旭園本店、秋月、マルサン書店、大岡農園、ササール洋装店、庄司産業、木村屋、三島屋酒店、魚新商店、森田菓子店などが進出することになった。
(沼朝昭和40年12月1日号広告記事)」
(沼朝昭和40年12月1日号広告記事)」
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