令和元年5月26日は、東名高速道路全線開通(東京~小牧間)から50周年という記念日でした。中日本高速道路では、5月から9月にかけて県内のサービスエリアにおいてもイベントやキャンペーンを行っています。
しかし、沼津インター南側にある、「高速道路の父」と呼ばれる田中清一翁の顕彰銅像があることを知る人は少ないようです。金岡コミュニティ制作の「金岡の宝50選」では、江原素六翁、山田源次郎翁と共に、田中清一翁(昭和48年、81歳で没)を紹介しています。
敗戦直後の貧しい時代、田中翁は日本復興のために何が必要かを考え、「人口と食糧問題ではないか。そのためには、狭い国土の有効活用しかない。食糧や資源の自給自足ができれば、国民の暮らしが楽になる」と結論に至りました。そして、この考えを「平和国家建設国土計画大綱」としてまとめ、日本全土を高速道路でつなぐことを政府とGHQ(連合国軍総司令部)に提案します。自らジープに乗り、北海道稚内から鹿児島まで2年間に及ぶ現地調査、さらに経費積算まで行っています。GHQは、この日本再建マスタープランを「田中プラン」と名付けて動き始めました。
この間にも田中翁は、GHQ総司令官マッカーサー元帥に直訴し、昭和24年には東京の三越で開催された「国土計画展覧会」において、昭和天皇、皇后両陛下に日本全土の石膏模型図を用いて自らご説明申し上げ、「理想的な国土計画の実現を期待する」との激励のお言葉をいただいています。
今日の日本全国の高速道路網の進展を見ると、田中翁の努力が、脈々と継続していることに感謝と尊敬の念を禁じえません。
現在、杉崎町の富士製作所資料館には、多くの資料が展示、保管されています。ガイドできるほどの知識もありませんが、子ども達の夏休みの自由研究の課題に選んでいただけるようなら、そのお手伝いをしたいと考えています。人間「田中清一物語」を一緒に学びましょう。
期日は今月の27日(土)と28日(日)の午前9時から11時頃までです。どちらか都合の良い日に参加してください。持ち物は、筆記用具と飲み物です。会場は杉崎町の富士製作所内資料館です。
特に事前申し込みは要りませんので、直接会場へお出かけください。なお、小学生は保護者等の付き添いをお願いします。一般の方も歓迎いたします。
問い合わせは電話080-4222ー0513(秋野)まで。
(元「金岡の宝50選」編集委員)
【沼朝令和1年7月21日(金)言いたいほうだい】
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