駿府城跡 秀吉の城興味津々
見学会盛況 堀の底で遺構
静岡市は23日、同市葵区の駿府城跡天守台発掘現場で、2018年度の調査成果を紹介する見学会を開いた。来場者が多く詰めかけ、初めて見つかった本丸の出入り口や豊臣秀吉が家臣に築かせた"秀吉の城"の遺構など、貴重な発見に目を輝かせた。
18年度の調査では、家康と秀吉が関わった二つの天守台が同じ場所に現存していたと確認▽三つある本丸への出入り口のうち「升形」と呼ばれる構造の出入り口を初めて発見▽天守台の基礎に当時一般的だった木材ではなく巨石が使われていたと判明ーなどの成果があった。来場者は普段立ち入ることができない堀の底に下りて遺構を見学し、天守台の迫力に驚いていた。
駿府城跡天守台は天守や門などの建物が既にないため、発掘調査により、天守台自体の構造を調べることが可能になっている。秀吉と家康、二つの時代の天守台が同時に存在することで、築城技術の変遷も確認できる。調査員は「全国にいろいろな城はあるが、巨大城郭の築城過程を知ることができるのはここだけ」と駿府城の価値を来場者に説明した。
発掘調査は19年度が最終年度で、駿府城築城以前の今川期の遺構を確認する。
【静新平成31年2月24日(日)朝刊】
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