彰徳苑 遺品殿21頁
『 遺品殿
この遺品殿に納まっている品々の多くは、旧札幌歩兵第二十五聯隊歴史記念館の陳列品の一部で、当時樺太に移駐していたが、八月九日ソ連軍の参戦となり、記念品は聯隊の歴史を物語る責重な史料であるため、梱包して終戦後、稚内の宗谷要塞司令部に送り届けた。しかし、送り届けた後、行方不明となり、三十六年後の昭和五十六年秋、突然札幌護國神社で発見されたのである。その間にあっては先々代宮司で管理されていた事で、第四代宮司反橋宏氏によれば終戦後神社としては軍事に関する所有が困難な時代であった為であった事が判明された。しかし誰が持ち込んだかは、今に到るも一切不明なのである。
陳列品として、歩兵第二十五聯隊初代聯隊長渡辺大佐の軍服を始め、日露戦役着用の軍服、乃木大將の感状、征露記念寄書、山海関の戦闘で戦死した児玉・古田両大尉血染ぬの軍服。満洲事変で戦死した加藤中尉・斉藤少尉の血染めの軍服。ノモンハン事件で戦死した金野・小野・大尉の血染めの軍服等々、歩兵第二十五聯隊関係の数多くの遺品、記念品を展示しており、他にも、海軍戦没将兵の遺品や記念品、アッツの小石、ノモンハンの桜とハイラルの砂、沖縄戦場の電線、硫黄島の砂、サイパン島の砂と小石、ノモンハンにて採集した戦没将兵の遺品等々のほか、当時の写真多数を展示してある。
(「彰徳苑」札幌護国神社 平成28年3月改訂21頁)』
渡辺興氏住居と作品
0 件のコメント:
コメントを投稿