2018年7月23日月曜日

「三枚橋石板 本光寺へ移転 」記事


 伝「三枚橋石板」の石板が、平成30523日、三枚橋町橋爪稲荷境内から本光寺境内へ移設された。
 去年の夏、三枚橋町自治会館を立て直す事が計画された。その際、自治会役員会議で、自治会館前に設置されている昔の歴史的遺物の三枚橋石板を撤去する事になった。
 著者はその事について市役所の地域自治課職員から相談を受け、破棄してしまうのは大切な歴史的遺物が無くなることになるので、向かいの市立図書館に移設したらと提案。
 間もなく、図書館でも沼津文化財センターでも石板を預かることが出来ないとの話しが来た。それでは本光寺さんにお願いしたらと再提案。
 「本光寺さんは、元々「車返の里」に創建された寺院で、古東海道車返(三枚橋)にあり、元亀元年(一五七〇)武田勝頼三枚橋城築城時、第七世日出上人の代の元亀三年(一五七二)に三枚橋築城の拡張の際、車返の地より旧境内地八幡町に移転再興した。この地と御縁があり、その地の檀家さんが創建のころより続いています」と話した。
 職員から本光寺さんに話して頂けますかと依頼され、直ちに光正住職にお話した。住職からは「当寺で保管します」の快諾を戴いた。
 暫くして、三枚橋町自治会長さんからも「本光寺さんのお檀家さん」とのことで直接に住職に連絡しますと喜ばれました。
 今年に入り、松原三枚橋町自治会長さんがお寺にお越しになり、移設の段取り等を打ち合わせた。
 その後、光正住職から連絡があり、523日午前9時から移設作業を眞嶌光敏(石清眞嶌石材)さんが行うと連絡あり。当日記録するために現場に向かう。
 作業経過
 午前830分、三枚橋町 橋爪稲荷境内の三枚橋石板をクレーンでつり上げトラックに載せる、続いて台石も載せる。
午前9時、石板・台石が本光寺駐車場に着、クレーンにて下ろす。
午前10時 境内、墓地入り口の彼岸サクラの下に設置作業。
午前1040分ごろ、移設安置供養の経を唱え奉る。

 石板は 巾約65センチ 長さ約2メートル55センチ 厚さ約25センチ。


三枚橋石については。
 間宮喜十郎の「沼津史料」に
 『小流(即チ狢川)二石橋ヲ架ス、十数年前マデハ石三枚ヲ架シタルモノニシテ三枚橋ハ此ヨリ名ケタルナリトとあり、また同じく間宮喜十郎の「沼津小誌」には而シテ国道ハ今ノ三枚橋ノ西端高札場橋ノ東十数間ノトコロヨリ北ニ折レ(今鉄道停車場ニ通スル捷径タリ)城背ヲスギテ市道ノ辺ニ出テタリ、此路高札場橋ヲ距ル北一町ニシテ一ノ小石橋アリ、十余年前マデハ架スルニ三枚ノ石ヲ以テセリ三枚橋ノ名是ニ因ルト云フ』とある。
(長谷川徹 記)

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