歴史とまちづくり 匂坂信吾
沼津郷土史研究談話会(略称・沼津史談会)主催の新たな市民公開講座第1回「フレッシュ150・沼津ふるさと講座」は、四月十日(日)午後二時半から市立図書館四階の視聰覚ホールで開催されます。
今回は本会の平成二十八年度総会の記念講演として行うもので、国立歴史民俗博物館教授の樋口雄彦氏による「明治文化史のなかの沼津病院」と題する講座を「沼津兵学校創立百五十周年記念事業」の一環として計画しました。
記念事業は、本会と一般社団法人沼津医師会、沼津香陵ライオンズクラブが中心となり、関係団体の皆様と共に、平成三十一年の沼津兵学校創立百五十周年に向けて、杉田玄端や林洞海、室賀録朗や佐々木次郎三郎など時代の最先端を歩んだ医師達が活躍した沼津病院(江原素六が関与して駿東病院となり約八十年間存続)の歴史的意義を探ることを中心テーマとしています。
この取り組みは、沼津兵学校の重要な遺産である、明治・大正・昭和、そして現在に至る地域の医療と文化、教育や産業振興などの関わりを学び、「歴史を生かした沼津のまちづくり」に結び付けていこうとするものです。
これに先立ち、午後二時頃から同じ会場で、お楽しみマチづくりセレモニー、及び本会の最高齢会員である矢田保久氏によるスピーチなどを予定しています。
総会で会員に配布する会誌『沼津史談』第67号には、現在満百歳の矢田氏が昭和二十一年から数年間、旧制沼津中学の同窓生と共に、終戦後の焦土と化した郷土を再びよみがえらせようと、市民のための文化運動として取り組んだ「沼津自由大学」に関する特集が二十四ページにわたり掲載されています。
大中寺の下山光悦住職(本会会員)が以前、矢田氏と行った対談の前半を掲載した昨年発行の会誌66号で、自由大学の話題が注目されました。本会では矢田氏が保有されている七十年前の、自由大学に関する資料が貴重なものであるため、関連する情報と併せて会誌に掲載するとともに、昨年開設したホームページの活用などにより、情報発信を図ることといたしました。
講座の当日、会場の受付で会誌の第66・67号を展示・頒布(各千円。前者は残部僅少)しますので、購読を希望される方は受付でお申し出ください。
市民公開講座への参加は定員二百人、先着順で、資料代五百円が必要です。
また、入会希望者は事前に、あるいは当日、受付で入会手続きを行い、午後一時からの総会にご参加ください。年会費は一人四千円、夫婦会員は二人で六千円です。会員は会誌・会報、講座受講料など(一人当たり年間八千円相当)が無料となり、学習や旅行企画などの活動に参加しやすくなります。
問い合わせと講座受講の申込みは、担当の上柳(かみやなぎ)晴美(電話〇九〇ー一四一八ー〇四三五)まで。
(沼津郷土史研究談話会会員小諏訪)
【沼朝平成28年4月3日(日)「言いたいほうだい」】
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