2019年5月8日水曜日

日本史の中の沼津兵学校 匂坂信吾(史談会令和元年総会:記念講演会案内)






日本史の中の沼津兵学校 匂坂信吾
 去る120日、市民文化センター小ホールにおいて、沼津兵学校創立一五〇周年記念事業実行委員会主催の記念式典が開催されました。全国各地からの兵学校関係者ご子孫74人など県内外からの参加者も多数ありましたが、自治会関係者など市内からの参加者が大半で、会場は満員の盛況でした。
 式典では沼津兵学校を設置した徳川家・旧静岡藩を代表し、同家19代目に当たる徳川家広氏が、記念講演で次のように述べました。
 「本日は『日本史の中の沼津兵学校』という、少し大きいことを考えたいと思います。それには日本史の流れの中で、江戸時代と徳川幕府がどのような意味を持っていたのかということから入ります。(中略)幕臣たちは、静岡に移住して真っ先に沼津兵学校をつくり、未釆を託すべき若者の教育に努めた。また廃藩置県に際しても、直ちに(静岡藩を)解散して新政府を支える道を選んだ。つまり、与えられた場所で精一杯のことをする。これこそが江戸人の美徳であり、それは沼津の兵学校に見事に花開き、開いた花は今日の沼津に至るまで継承されている」
 この言葉により、沼津兵学創立一五〇周年記念事業の意義が設置者の立場から歴史的な位置付けをもって評価され、これまでの十年近い取り組みが報われました。
 記念事業では式典のほか、西条町の県道北側歩道上に兵学校ゆかりの「沼津病院・駿東病院跡」記念難建立し、『沼津兵学校記念誌』を発行しました。記念碑や記念誌の題字は、いずれも徳川家18代当主・徳川恒孝氏の揮毫によるもので、記念碑は地域医療に関する歴史モニュメントになりました。記念誌は多くの市民や子孫の方々、教育関係者などからも好評で"一家に一冊〃との声もあります。
 今月11()午後1時半から、市立図書館四階視聴覚ホールにおいて、令和元年度の沼津史談会総会があり、2時半からは同じ会場で記念講演会が開催されます。受付では『沼津兵学校記念誌』を1部1,000円(税込み)で頒布します。当日来場できない購入希望者は、末尾の問い合わせ先にご連絡ください。
 記念講演は、小田原市博物館・小田原城天守閣の諏訪間順館長(同市経済部副部長、博士・史学)による「小田原城の調査と整備のあゆみ」と題するもので、調査・整備の歴史と市民の関りなどを”まちづくり実践事例"として語られます。
 小田原城は北条早雲を始祖として江戸時代の初めには三河武士の大久保思世が城主、弟の大久保忠佐が沼津城主という間柄でもあり、沼津市民には親しみ深い城です。現在の城主(?)諏訪間氏の話を聞く貴重な機会ですので、皆様お誘い合わせの上、ご来場ください。先着200人、受け付け開始2時、入場無料です。
 問い合わせ先=天野出版工房内・沼津史談会事務所(電話・フアックス9211412)または匂坂(電話09076868612)
(沼津史談会会長、小諏訪)
【沼朝令和元年58日(水)号言いたいほうだい】

0 件のコメント:

コメントを投稿