"沼津寶塚劇場"完工(東宝系)
いよいよ3月15日開館
上本通り東海劇場前に昨年1月から清水市鈴与建設がうけおつて着工始めた総面積二百二十五坪鉄筋コンクリート三階建の工事は、最後の追い込みに日夜懸命の作業を続けているが、いよいよ十五日春の陽ざしに柔かく映えるクリーム色の劇場、沼津宝塚劇場と命名(社長猪俣勝人氏、支配人松本一己氏)し開舘する。
東宝系、冷暖房装置、客席六百、収容人員千名、シネスコ・スクリーン常備、ほう画ワイドスクリーン使用、富士セントラル最新式影写機、発声器ビクター二階喫茶室にテレビ、公衆電話を備え客のサービスに当り、化粧室は全部水洗便所で県東蔀一をほこる劇場となるわけ。開館披露第一週目は十五日から二十日まで鶴田、三船出演の「暗黒街」、香川、木村出演の「奥様は大学生」を上映する。
(黎明新聞昭和31年3月15日号)
スター來場に湧く
きのう宝塚開館さる
県東部一を誇る沼津宝塚劇場のコケラ落しに東宝ベテランスター岡田まり子、久保明、森恵子等が披露挨拶に当日来沼するので一層人気を集め話題の中心となる程の空気で明けたす五月十五日午前十一時十分関係者を開場一ぱい集め開館式を行った。
同館社長猪俣氏挨拶、感謝状贈呈、来賓高木市長、東宝社長、県映画協会長の祝辞、終つて一般客の入場となる。
十一時一般入場者は早くも館前から日通倉庫まで蛇・・・」終了後三スターの挨拶に若人の歓声が上り、おすなおすなの出足良い出発だつた。
千本海岸に面した千松閣にひとときの休憩をとった久保明に沼津の印象をきくと〃初めて沼津の土をふみ今まで海を眺めていたが実によい環境でうらやましい、こん美しい松原や海岸を背景によい映画を撮りたい”と意欲ある所を語つており沼津の映画フアンとしても銀星座休館後さびしい面持ちだつたが今回の宝塚開館と共に興行界に活気ある・・・・
(黎明新聞昭和31年3月16日号)
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