エレベーター出現
五周年記念に松菱で運転
市内アーケード街にある松菱デパートでは開店五周年を記念して六月一日からエレベーターを運転することとなり、目下の所最後の追込み工事に拍車をかけている。
この工事は総工費四百万円で四月十五日から仕事をはじめたもので機械は日立製作所製を使用、定員八名、一階から屋上まで各階ごとに利用出来る。
この五周年記念運転を期に屋上にスポーツ、グラウンドを設け従来晴天の日のみで雨天には屋上に出れなかつたものを雨でも一部には出て雨の町をのぞむことの出来るように休けい所を作る。
エレベーター新設運転を前に鈴木営業課長はごデパートの根本になるお客様への便宜を、と心掛けていたものでこれからは階段使用のみでなく大いにエレベーターを利用して全店御引立てを願うと語つている。
戦前岳南デパート当時にエレベーターがあつたものだがその後現在に至る二十年近い間一段々階段を使用するほかなかつたが、これでデパートらしいデパートとなるわけ。
(黎明新聞昭和31年5月17日号)
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