マヤ文明最古の建造物 グアテマラ
紀元前1000年ころ
学説200年さかのぼる
メキシコ南東部から中米で16世紀まで繁栄したマヤ文明は、従来の学説より約200年早く、紀元前1000年ごろには発展し始めていた可能性が高いことが分かった。国際調査団がグアテマラのセイバル遺跡を発掘し、当時の中央広場や祭祀(さいし)施設の跡を発見した。団長の猪俣健・米アリゾナ大教授や青山和夫茨城大教授らが26日付の米科学誌サイエンスに発表した。
遺跡は発掘調査が2005年、約40年ぶりに再開された。自然の地盤に突き当たるまで深く掘削したところ、最も古い紀元前1000年ごろの地層から、当時の人々が集められた中央広場や、大小三つの「基壇(きだん)」と呼ばれる土造りの舞台のような祭祀施設の跡が見つかった。
基壇では王侯貴族が祭祀を行ったとみられる。祭祀施設はこれまで、紀元前800年以降に建てられたと考えられていた。小さめの基壇二つは中央広場の東西に配置され、太陽の運行方向が配慮されたと推定される。南東に少し離れた大きい基壇は幅が34㍍超もある四角形で、敷地には後代、石造りの巨大な「神殿ピラミッド」が築かれた。
《静新平成25年4月26日(金)夕刊》
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