沼津に城があったころ 匂坂信吾
昨年八月二十六日から三日間、旧三枚橋城及び沼津城の本丸があった市内大手町の中矢公園を会場として「沼津に城があったころ」再現プロジェクト実行委員会が、旧沼津城の二重櫓を縦横五・四㍍のパネル板に描いて展示したところ、約二千人の皆様が見学されて様々な意見や感想をお寄せいただきました。
静岡大学名誉教授で、大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を担当する小和田哲男先生は初日に講演で来沼の際に会場を訪れ、渡邊美和実行委員長に語りかけたことが報道されました。
展示に関して先生から後日寄せられたコメントは、沼津駅南・中心市街地の歴史と文化を生かしたまちづくりに対する。“工ール"のような内容で、沼津郷土史研究談話会(略称・沼津史談会)の会報「沼津ふるさと通信」第八号に全文を掲載。二月上旬に各地区センターや市立図書館、博物館ほかに五千部を配置する予定です。
二重櫓の展示は県立沼津工業高校同窓会と本会により実行委員会を設立、両組織に所属する渡邉氏が委員長となり沼津市民間支援まちづくりファンド事業に採択され、実行に至ったものです。展示の目的は、市制百周年記念事業や中矢公園再整備事業を一層意義あるものにするために、協力や提案を行うことにありました。
その前提には、現在の沼津市内に立地していた興国寺城や長浜城のほか、三枚橋城を継承した沼津城内に、明治元年に若き日の江原素六が設置した沼津兵学校が、近代日本の礎を築いたという、沼津人が誇るべき歴史があります。
展示終了後、沼津工業高校の望月保宏校長が、小和田先生と同様に中世城郭史に造詣が深く、現在は静岡古城研究会会長をお務めという情報が得られました。
望月先生には、旧沼津城が今日の中心市街地の発展に果たした役割を明らかにし、中央公園の立地可能性を生かす情報発信のあり方を探る市民のまちづくり活動への指導を依頼しました。
第一回「塾」を次のように開催いたします。参加を希望する方は、ご連絡ください。参加者には、会場で前述の通信第八号を資料として提供します。
歴史と文化のまちづくり塾 日時=今月二十九日(日)午後1時半ー4時。 会場=市立図書館四階講座室。
講師=望月保宏氏。 参加無料。定員三十人程度。
連絡先は、さぎさか(電話090ー7686ー8612)。
(沼津史談会会長、小諏訪)
【沼朝令和5年1月20日(金)「言いたいほうだい」】
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